2008年9月21日日曜日

さわかみファンドからのメッセージ

一昨日(19日)さわかみファンドのホームページに、「長期投
資家の皆様へ」と題するメッセージ(PDFファイル)が掲載さ
れました。

米国および世界的な金融不安を受けてのメッセージということ
ですが、投資家からの問い合わせなどが多かったのかも知れま
せん。このようなメッセージというのは「さわかみファンド」
では少し異例のことだと思いますが、それだけここのところの
世界的な株価暴落というのは「さわかみファンド」にとっても
未経験なことなのかも知れません。


ちょうど一年ほど前にサブプライム問題が発生するまで、さわ
かみファンドが評価されていることの一つに「純資産残高がず
っと純増し続けていること
」というのがありました。また、こ
のことがさわかみファンドの「売り(セールスポイント)」の
一つでもあった訳です。実際、さわかみファンドの勉強会でも
ファンドを選ぶ際の一つの目安として、社員からこのことが
(ファンドのPRということではなく)説明されたりもしてい
ました。

そしてサブプライム問題から一年、現状はと言えば純資産残高
の増加の伸びも以前の勢いはなくなりました。顧客数も前月比
でマイナスとなる月も出ています。純資産残高はピーク時より
500から700億円ほど少なくなる時もあります。

この現状をどう捉えるかは色々だろうと思いますが、ここ数ヶ
月間ほど考えていることなんですが、僕は「2007年問題」が
少々絡んでいるのではないかと思っています。

タイミングの悪いことに、米国でサブプライム問題が発生した
2007年というのは、日本では団塊の世代の大量退職が始まっ
た年で、折しも日本では数年前から「貯蓄から投資へ」の流れ
が始まった時でもあり、退職を控えた人達が退職金の活用を考
えて、先の評価など(「ガイアの夜明け」で取り上げられたり
もしましたしね)もあったことから「さわかみファンド」にも
そうした資金が多く入ったのではないでしょうか。そこへサブ
プライム問題が直撃して「虎の子が減っては大変!」とそうい
った資金の引き上げがここ一年ほど起きているのではないかと
いう想像です。

「さわかみファンド」というと、基準価額が上がったら直ぐ確
定売りをしてという短期売買ではなく、基準価額が上がっても
財産づくりのために長期でずっと保有する(そもそも投資信託、
ファンドというのはこういうスタイルの投資商品だと思います
が)というイメージがあり、実際そうしたファンドなのですが、
購入する際に投資家にこのことを約束して貰う訳でもない訳で、
基準価額が大きく下がった時には、他のファンドと同様に出金
が多くなるということは仕方のないことだと思います。

ただ投資家としては、「株価が安い時には目一杯買う」という
ことをして欲しい訳ですが、出金が多く入金も少なくなってい
て、それが出来にくい状態になっているのであればとても残念
なことだと思います。

 

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