ここ数日は調整しているようですが、ここのところの日本
株の強さ、勢いに対して、経済評論家やエコノミスト、株
の専門家等々が今後の日本株の中長期予測を(スゴイもの
で)数十万円(!!!???)などと予測していて、実際、
ネットや動画サイトなどでもそのような内容を多く見るこ
とがあります。
でした。
もっともこのような日経平均株価の予測については、以前
から、「2025年には5万円になる!」とか、「日経平均が
いつ10万円になってもおかしくない!」などと言う御仁も
おられました。
もちろん彼らはプロですから、それなりの、彼らなりの根
拠があってのこのような発言なのですが、そしてもちろん、
僕だってそうなってもらいたいものだ! とは思うのですが、
それでも(なんどもエントリしていることですが)日経平
均が7,000円台をウロウロしていた時期をだいぶ、かなり
長い期間経験している僕としては、そんなこと本当に起こ
るんだろうか? と思ってしまうわけです。。。
「プライムニュース」で永濱さんが一瞬、サラッと言われ
たことですが、今後のリスクとして、僕はこれからの日本
で起こり得る、特に一極集中している首都圏でも起こる可
能性のある(そしてひとたび、本当に首都圏で起きたら、
日本全体がとんでもない状況に陥ってしまうのではないか
と恐れている)「南海トラフ巨大地震」などの様々な自然
災害のリスクについて、政治も経済も、もっと謙虚にリス
クとして認識すべきなんじゃないかなと思うんです。
僕が2004年から、基本、定期定額の積立投資で長期投資
を実践してきて、投資という点でもっとも怖かった経験と
いうのが、2011年の「東日本大地震」の時でした。
それ以前にも「サブプライム問題」とか、100年に一度の
金融危機と言われた「リーマンショック」など、ありとあ
らゆるショックと言われているものがあったのですが、そ
れでも僕にとっては1000年に一度の巨大地震と言われた
「東日本大地震」の時の方が、これからの日本は、日本の
経済は一体どうなってしまうのだろうかという点で、はる
かに怖い思いをした出来事でした。
考えてみれば、新潟県中越沖地震の時に、かなり離れてい
る六本木ヒルズのエレベーターの十数基が停止してしまっ
たり、東日本大地震の時にも、これもかなり離れている東
京や横浜で、多くの帰宅困難者が出てしまったり、そして
その後も多くの地域で計画停電が実施されるなど、日本に
とって、日本経済にとってかなり困難な状況になったこと
は皆さんご承知の通りだと思います。
新潟や東北での大災害が首都圏にまで影響を及ぼすんです
から、これが首都圏付近で、あるいはまさにその首都圏で
ひとたび発生してしまうようなことになれば、これはもう、
日本は本当に「詰んだ状態」になってしまうのではないで
しょうか。。。
大地震が起これば高層ビルやタワマンから人びとが下へ下
へと移動して(ただでさえ狭い日本の、首都圏の)道路上
にあふれ出し、逃げまどう自動車とあふれ返った人で緊急
車両は通ることができず、首都圏外からの援助車両も入る
ことができずにと、避難や援助が困難な状況になることは
想像に難くないと思います。
このような状況になれば、首都圏は一極集中ですから、政
治はもちろんのこと、経済の現場も大混乱を極めることに
なってしまうのではと思います。
「南海トラフ巨大地震」の経済被害額について、今年6月
に土木学会が公表した、地震後20年にわたる試算として
は、実に「1466兆円」にもなるとのことです!!!
内閣府発表の「東日本大震災」の被害総額が「約16兆9千
億円」ですから、いかにこれからの日本に現実的に起こる
可能性のある「南海トラフ巨大地震」の日本に与える破壊
力がどれほどのものであるかがわかるかと思います。
日本という国が、まだまだこれから人口が増える若い人が
多い国、というのであればまだいいのかもしれませんが、
現実はそうではありません。
これはあくまでも僕の「投資上の」肌感覚ですが、2011
年に東日本大地震が発生してから、ようやく、本当によう
やく株価が上向いてきたのかなぁと感じ取れたのが2020
年頃からだったように思います。ですので、東日本大地震
後からおよそ10年はかかってしまっているわけです。
*肌感覚といっても、あくまでも投資上でのということ
であり、日経平均株価が怖いほど上昇している今でも、
物価高や賃金という面で、今現在、僕は景気が上向い
てきているなぁなどとはまったく思えておりません!
そして古い話しになりますが、いわゆるバブル後の最高値
更新までには30数年間かかっています。。。
これからの日本株は多くの頭のいい人たちが言うように、
ある程度、あるいは今までの日本では考えられないような
感じで確かに上昇していくのかもしれません。
でも、そこはやはり「日本」です。残念なことに災害大国
なのであり、大災害でなくても、地域的に見れば、それな
りに大きな被害というものがそこかしこで頻繁に発生して
いる国です。それがひとたび首都圏を巻き込むような形で、
あるいは首都圏自体で発生すれば・・・ということをいつ
も心に留めて、(大げさに言えば)生きていく、投資をし
ていくことを考えた方がよいように思います。